2007.12.26 Wednesday
木工 勝水喜一氏
コスモロジーを生み出す仕事
樹木の寿命が、
椅子やテーブルのいのちに継がれていく。
未生のまま育ってきたイタヤカエデの原木が
冬が始まった阿寒の山で伐られていく。
人間世界のこの世に蘇って生き続けるために。
その塞の神――道案内が勝水喜一くんである。
(中略)
自然素材を扱うということは、
「素材を材料にする」ということをとことんまで追及し、
自然な生き物として扱い続けながら、
熟成物として仕上げていくことである。
こうして勝水くんの制作物(仕事)は、この世に現れることになる。
だから、彼の椅子やテーブルが存在することによって、
そこにひとつの「世界」が生まれてくる。
それは、カオスとコスモスを混ぜたようなコスモロジーである。
何かが宿るとすれば、彼のような仕事に宿るのだと思う。
今井俊博
(CONFORT 2007.2月号 建築資料研究社刊より)
樹木の寿命が、
椅子やテーブルのいのちに継がれていく。
未生のまま育ってきたイタヤカエデの原木が
冬が始まった阿寒の山で伐られていく。
人間世界のこの世に蘇って生き続けるために。
その塞の神――道案内が勝水喜一くんである。
(中略)
自然素材を扱うということは、
「素材を材料にする」ということをとことんまで追及し、
自然な生き物として扱い続けながら、
熟成物として仕上げていくことである。
こうして勝水くんの制作物(仕事)は、この世に現れることになる。
だから、彼の椅子やテーブルが存在することによって、
そこにひとつの「世界」が生まれてくる。
それは、カオスとコスモスを混ぜたようなコスモロジーである。
何かが宿るとすれば、彼のような仕事に宿るのだと思う。
今井俊博
(CONFORT 2007.2月号 建築資料研究社刊より)