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ゆうど

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現代の東洋服「身衣(MIGOROMO)」
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    BIN house身衣
    モンスーン・アジアの人々にとって、衣服はまちがいなくもうひとつの皮膚である。
    それは、保温よりも風通し――湿度の制御具。

    巻く、締める、包む。時として、重ね、また羽織る。人びとは一枚の布を自在に使って、カラダとカラダの動きをラップする。
    腰に巻き、腰を締める。腰は人の身体の要(カナメ)だからである。
    人が動くと布が動く。風が吹いて布が揺れる。

    インドネシア、マレーシアの島々、メコン流域(インドシナ半島)やインドなどに現存する、一枚の布と、その使用としての服。

    インドのサリーやインドネシアのカインパンジャン――これらは、一枚の長い布であり、地域の気候風土や季節、そして日常か儀式か等のTPOによって、さまざまな着方、包み方が存在する。
    これに日本の小袖や韓国のチマチョゴリを加えて考えてみても、これらは、それが体つきと動きをくるむ衣であるということだ。

    これらの地域の人々の起居(たちい)は、床の上で振舞われる。
    一枚の布は、腰に巻かれ、それ自体で腰を締め、あるいは紐や帯によって結ばれる。
    こうして、それは、カラダ服――というよりも心身一如の身衣(みごろも)である。<腰>巻きである。それはまた、舞い衣(ぎぬ)であり、振り衣(きぬ)だといえるだろう。

    インドネシアのジャワにあって、赤道直下の熱帯雨林の風土から生まれたさまざまな伝統の文化を愛し、その現代へのリファインを目指すジョセフィーヌ・コマラ女史とそのまわりの何人かのアーティストや職人たち。グループの名をBIN house(ビンハウス)という。

    彼らはインドネシア、というよりもマレーの風土、文化のなかに存在してきた一枚の布――KAIN(カイン)――にこだわりを持ち続ける。「長尺の布は、豊かな使い勝手にめぐまれている」とコマラさんは言う。女性たちの身体の動きにそぐうと。

    BIN houseのモノ作りの特色は、手仕事に終始していることである。手つむぎの糸で織られた帛(きぬ)に、手描き、またはスタンプされたバティック、絞りや刺繍。これらの手仕事が、皮膚の文化――「風合い」を生み出す。

    BIN houseのセンスと誇りは、あなたがその布に触れ、身を包み、使うことによって伝わってくる。そしてそのベースには、彼らの彼ら自身の文化に対する深い理解があるのだと思う。

    今井俊博
    | BIN house | 18:05 | - | - | - | - |